多良川蔵人


「泡盛は、作るものではなく育てるもの。」今日も蔵人たちは愚直に麹と向き合い、豊穣の雫を育む。

蔵の職人たちの日々をほんの少しご案内致します。


タイ米

原料のタイ米です。
黒麹菌との相性が良く、泡盛独特の風味を醸し出すことに優れています。
美味しい泡盛に育ってくれよと挨拶し、原料米を洗米します。ほこりやヌカを取り除きます。この時、お米に水分を吸わせてやわらかくするのも大切です。


種打ち前

水気をよく切り、蒸気の圧力や蒸し時間などお米の状態を見て微妙な切り替えを加えながら、蒸米機でムラなくむしあげます。
そして蒸しあがったお米に黒麹菌を散布。これを職人たちは「種を打つ」と表現します。
種を打った後は、麹菌が好む温度で一晩寝かせます。
そーと、しっかりと扉を閉じます。


種打ちの翌朝

朝です。


asadesu2

職人たちと麹米の朝が始まります。


麹米確認2

一晩ねかせた米は「麹米」と呼びます。麹米を割るとほんのり麹菌がついているのが分かります。
麹米の確認をします。割ってさわってかいで。


製麹

麹米は麹菌をさらに培養するため三角棚と呼ばれる専用の場所へ運ばれ、丁寧に広げられます。製麹(せいきく)です。
丁寧に揃えられた麹米は、ここでさらに黒麹菌を増やすためもう一晩寝かせます。


返し2

寝かせた麹米は、朝1番、職人たちによってかき混ぜられます。返しと呼ばれる作業です。
返しをすることによって、お米に黒麹菌を満遍なく行きわたらせます。


仕込み前移動

返しのあと、いよいよ仕込みが始まります。
麹米、もろみタンクへ移動。
大切に育てた麹米、きっちり移動させます。指さし確認よーし。


もろみは生きてる

仕込みが始まります。
仕込みとは、もろみを造る工程のことを言います。予め入れてあった仕込み水に麹米を入れ、さらに酵母を加えて発酵させるともろみができます。
もろみを仕込んだその日の夜から、タンクの中ではもろみが発酵始めます。
ぶくぶく、ぶくぶくっ、もろみは生きてるんだと実感する時です。


撹拌

もろみ造りの工程で重要な撹拌です。
かき混ぜることによりアルコール発酵が促されます。1日に数回、もろみの状態を見ながら約15日間続けられます。


常圧蒸留

発酵が充分に進みさらさらのもろみになると最後の工程、蒸留です。
古酒造りに想いをかける多良川では、あえて昔ながらの常圧蒸留にこだわっています。主原料の香味や味が醸すフーゼル油を得て酒の個性を引き立てます。このフーゼル油があってこそ熟成効果が高くなり、古酒として魅力あふれるものとなります。


原酒誕生

蒸留釜のもろみは一定の温度に達すると、旨み成分を含んだアルコールが出てきます。
泡盛の誕生です。


地下タンクで熟成中

旨味と香りをいかした原酒を貯蔵させます。
多良川では、一般酒でも1年以上熟成させます。一定の温度が保てれるよう地下のタンクで熟成を待ちます。



多良川の初代杜氏

酒造り一筋 杜氏、池村清吉に話をきく。

【麹の側で寝起きする。】
私は17歳から酒造り一筋で生きてきました。
仕事一筋ですね。趣味というほどのものはありません。

趣味を持つ時間がなかったんですよ。

本当は、三線などを引きたかったんですがね。

昔のコージシャー(麹造り者)は24時間仕事でした。
麹を育て、麹の隣で寝起きする生活でした。

工場に行き、仕事が終わると一応家に帰るわけです。
一杯飲みながら夕飯を食べて、テレビを見て、夜中に工場に戻る。
家に帰り、少し眠ってまた麹の側に行き、仮眠を取り、朝早く目を覚まして家に戻り、朝ご飯を食べるとすぐ麹を見に行く。
そうしないと、落ち着かないですよね。

こういう生活をずっとしてきましたから趣味を持つ時間がなかったんですね。

友達や親戚などの付き合いもなかなかできない。
酒は好きですが、麹のことを思うと余計には飲めませんしね。

夢も麹のことばかり見ていました。

多良川2017年度新年会

 

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